◆喫茶室の余韻 六花亭の喫茶室を出ると、店内に満ちていた甘い香りは遠ざかり、冷たい空気が頬をかすめた。 今まで向かい合って座っていた余韻が、まだ胸の奥で静かに揺れている。 そのせいか、奈葉はすぐには言葉を探し出せずにいた。 外では、降り続いてい…
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